東京地検は無免許運転を7回繰り返したとして、木下富美子都議を在宅起訴しました。
木下都議は、今のところ辞める意向はないとのことです。
起訴されましたが、失職になるのでしょうか?
今回は「木下富美子を辞めさせる方法は?東京地検に起訴されて失職になる?」と題してお伝えします。
木下富美子は辞職しない?
無免許で人身事故を犯すなど、これまで7回も無免許運転を繰り返している木下富美子都議。
法令違反を犯していることを隠して都議選に当選。
議会も欠席していることから、辞職を求める声が多数出ています。
しかし、木下都議本人は議員を辞めない意向を示しています。
18日に要請を受けた委員会も「体調不良」で欠席。
仕事をしないまま、12月まで在職していれば、205万円のボーナスが支給される予定だそうです。
リコールは就任1年後から適用?
自ら辞職しない木下都議には、リコールの声も出ています。
しかし、議員のリコールは在職1年後から適用となるため、就任4か月目の木下都議には適用されません。
地方自治法5章第2節によると、木下都議の場合、7月23日の都議就任から1年以上たたないと解職できないことになっている。
しかも、区内の有権者約46万5800人のうち3分の1の署名を集めて、都の選挙管理委員会に提出。住民投票を実施し、過半数を獲得しないといけない。
引用:日刊ゲンダイ
こういった理由でリコールも難しいと言われています。
法令違反を犯している議員を辞めさせることはできないのでしょうか。
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木下富美子は辞めさせる方法は3つ!
就任1年後のリコールと自らの辞任以外、木下都議が辞める方法はあるのか、
2021年11月19日時点で、以下の3つが議論されています。
1.実刑による失職
2021年11月19日、東京地検は7件の無免許運転について、道交法違反の罪で木下都議を在宅起訴しました。
7月の東京都議選期間中に無免許運転で事故を起こしたとして書類送検された木下富美子都議(55)について、東京地検は19日、5月から7月に7回にわたって無免許運転したという道路交通法違反の罪で在宅起訴し、発表した。#朴さん #木下富美子 pic.twitter.com/gNCHJbTqCc
— worldwalker (@worldwalker_now) November 19, 2021
無免許運転中に起こした事故の過失運転致傷と、警察に報告しなかった件については、不起訴処分となっています。
この起訴によって、木下都議は失職することになるのでしょうか?
公職選挙法では、以下のように決められています。
- 禁錮以上の実刑になれば⇒失職
- 書類送検・起訴段階⇒失職せず
- 有罪判決でも執行猶予がつけば⇒失職せず
起訴の段階では失職せず、禁錮以上の実刑になった場合のみ、失職することになるようです。
これについて、「テレ朝news」で大澤孝征弁護士はこう語っています。
要するに『在宅』のままでも実刑になることはありますから、だから『実刑』になる例は珍しくない。
7件無免許運転。要するに常習犯ですからね。しかもこういうことでごねて社会的批判も大きいから、裁判所がどう判断するかです。
実刑判決になれば、辞めることになるでしょう。
しかし、執行猶予が付くのでないか、という見方が強いようです。
元衆院議員で弁護士の横粂勝仁氏は「失職とはならないでしょう」と指摘。その理由について「初犯であれば、無免許運転は罰金の求刑がほとんど。木下氏の場合は不起訴とはいえ、人身事故の事実はあるので懲役でしょうか。それでも求刑で懲役6か月から10か月程度で、判決では執行猶予が付くのではないか」と解説した。
引用:Yahooニュース
法律に基づいて辞めてもらうということも、なかなかハードルが高いとみられています。
では、それ以外の方法はあるのでしょうか。
2.地方自治法に基づいた「除名=失職」
フジテレビの「イット”!」の中で、ジャーナリストの柳澤秀夫さんが、
地方自治法に基づいた「除名」という手続きがあると示唆しています。
なかなか法律に基づいて辞めていただくということについてはハードルが高いと言われていますけれども、地方自治法に基づいた「除名(=失職させる懲罰)」という手続きはある。議会運営そのものにかなり重大な影響が出てきてるということであれば、交通事故という議会の外の出来事ではなくて、議会そのものへの影響があるということで、しっかりした手続きを踏んでいけば除名ができるということなので、今の構図から見るとなんとなくそちらの方向に動きつつあるのかなっていう感じがしないでもないですね
「除名(=失職させる懲罰)」とのことなので、この方向に動く可能性もあるようです。
しかし、議会の中でのルール違反ではないため、これも難しい問題だといいます。
「議会の外のことで除名にするのは難しいので、議会の中のルールに反した、ということを理由にすることになります。議会の召喚状を複数回無視するなどですが、実は懲罰には種類があります。戒告、陳謝、出席停止があって、1番重いのが除名。いきなり除名ができるのかという問題があります」 たとえば現段階で除名処分にすれば、「不当な処分だ」として、木下氏から裁判を起こされかねないという。それだけに慎重に進める必要があるわけだ。
引用:Yahooニュース
3.都議会の自主解散!?
元衆院議員で弁護士の横粂勝仁氏によると、都議会の自主解散という方法があるといいます。
すべての都議が辞めて、もう一度選挙をするのです。『1人のために40億~50億円にもなる選挙費用をかけるのか?』という議論もあり、現実的ではないかもしれません。それでも私はやるべしと思います
再度、多額の費用をかけて都議選をするという方法。
しかし、他の議員の反対もあるでしょう。
この方法についても現実的ではなさそうです。
このままで12月まで在職すれば、205万円のボーナスが木下都議に支給される予定です。
あと約2週間とのことで、木下都議の失職について注目が集まっています。(2021年11月19日時点)
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追記:木下富美子が辞職表明!
2021年11月22日、木下登美子都議が辞職することを表明しました。
「私、木下富美子は都議会議長に辞表を提出することを決断しました。二度と同じ過ちを繰り返さないために運転免許の再取得は致しません。車も既に処分を致しております。このたびの私の過ち、本当に、本当に申し訳なく思っています。都民の皆様、有権者の皆様におわびさせていただきます。本当に申し訳ありませんでした」
小池都知事の助言もあったとのことです。
木下都議「小池知事の助言踏まえ決断」…議長に辞表提出https://t.co/FyDFsLhXzA#社会
— 読売新聞オンライン (@Yomiuri_Online) November 22, 2021
辞任の意向は示していますが、いつ辞めるのかについては発表されていません。
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まとめ
今回は、木下富美子都議が失職するのかどうか、辞めてもらう方法はあるのか、についてまとめてみました。
本人は続ける意向を示しているものの、議会を欠席し続けています。
リコールは就任から1年後に適用されるため、今すぐには難しく、
東京地検からは在宅起訴されていますが、どうなるでしょうか。
また、地方自治法に基づいた「除名」、都議会の自主解散という手続きがあるとのこと。
今後、どのような展開になるのか、引き続き注目が集まりそうです。